2021.08.03.tue

“好き”をカタチにしたpernaのAya氏

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好きを発信する新たな場所

日本のSNS人口は8,000万人を超えようとしている。Facebook、Twitter、Instagram、YouTube、各SNSに特徴がありユーザーにも特性がある。誰でも簡単に情報発信することができ、コミュニケーションを取り、繋がっていく。そんなSNSの普及で、これまで“一般人”とされてきた才能ある人々にチャンスが訪れる機会が格段に増えた。

裏を返せば、誰にでもそのチャンスが与えられている現代。しかし、多くの人々に機会があるからといって、誰しもがチャンスを掴めるわけでないのが現状だ。それでもそのチャンスを掴める一握りの人の中にあるモノとは何なのか。

今回は「ZOZOが繋げるDtoC」で紹介した株式会社ZOZO (ゾゾ) <以下:ZOZO>のDtoC事業「YOUR BRAND PROJECT (ユアブランドプロジェクト) 」で一般公募の中から見事合格し、アパレルブランド「perna (ペルナ) 」を立ち上げたAya (アヤ) 氏を取材した。

本プロジェクトと出合うまでは2児の母として子育てを行う傍ら、ビーズアクセサリー作家としての活動を行っていたというAya氏。同じくZOZOが運営するファッションコーディネートアプリ「WEAR (ウェア) 」のリリース当時からのユーザーでもあり、Instagram上には彼女のファッションに共感するファンが多数いる。

「告知を見た瞬間、『これしかない!』と思いました」。そう語る彼女の頭の中は10代の頃からファッションでいっぱいだったという。夢にまで見た“自分のブランド”。Aya氏がこのチャンスを掴むに至った経緯とpernaに込めた想いを伺った。

[Aya]
pernaディレクター
https://www.instagram.com/ati________21/
https://wear.jp/kunikunita/
1992年福岡県出身。高身長でもマキシ丈で着られるワンピースコーデや重ね着を得意としている2児の母。毎日の着まわしコーデをInstagram、WEAR中心に発信している。株式会社ZOZOが運営するYOUR BRAND PROJECTから誕生したアパレルブランド「perna」のディレクター。他にもビーズアクセサリー作家として活動を行う。

好きなことを好きでい続けること

まずはAyaさんご自身について教えてください。

− Aya氏コメント:pernaというブランドのディレクターを務めています。結婚して子どもを出産するまでは、アパレルショップで販売スタッフとして働いていたり、子どもが生まれてからもオリジナルのビーズアクセサリー製作をしたりと、とにかくファッションと関わってきました。

10代の頃からお洋服や帽子が大好きで、いつも自分の中には「ファッションに関わること」しか選択肢がありませんでした。私は中高の学生時代を児童養護施設で過ごしていて、その頃の同級生が可愛い服を着てプリクラを撮っている姿に憧れを持っていました。

当時の私は体型や自分自身に自信がなく、また金銭面でも余裕があるわけではなかったので、私服は動きやすいジャージやスウェットで過ごすことが多かったです。ずっと「大人になって自分でお金を稼ぐようになったら好きな服を着て、洋服の力で自信を付けたい」と思っていたんです。

なので、今こうして自分のブランドを持てていることが本当に嬉しくて、好きなことを好きでい続けた結果が今なんだろうなと改めて思います。

SNSが仕事と子育てのモチベーションに

SNSをはじめたきっかけは?

− Aya氏コメント:20代の頃、就職したアパレルブランドのお洋服を着てWEARに投稿し始めました。特に会社から強制されたわけでもなく、ファッションアプリを検索したらWEARが見つかったんです。

使ってみたらすごく楽しくて。着ているお洋服にブランドのタグを付けることができて、そのままZOZOTOWN (ゾゾタウン) のブランドサイトに飛んで商品を購入できるんですよね。ショップに来店されるお客様から「Ayaさんが着てた服、ZOZOで買ったよ」と言われることもあって、会話も弾みましたし、お客様が家に帰られてから時間差で商品が売れていくのも嬉しかったですね。

それから息子を出産して、仕事を辞めたことで突然社会と交わることがなくなってしまったところ、SNS上であれば子育てをしながらでも人や社会と繋がることができるなと思い、Instagramを始めました。

続けることは得意な方ではないのですがWEARは唯一続けられていることだったので、WEARと同じ写真を使って自分のファッションを載せ始めたのがスタートです。

当初はAyaという人間に共感してくれる人たちと繋がりたいという気持ちで始めましたが、今では仕事や子育てのモチベーションになっています。同じママさんから「ママもお洒落していいんだと思いました」というコメントがあるとやりがいを感じます。

YOUR BRAND PROJECTで掴んだチャンス

YOUR BRAND PROJECTを知ったきっかけは?

− Aya氏コメント:夫から「絶対これやった方がいいよ!」とプロジェクトを知らせる連絡が来ました。見てみると「あなたのブランドを作りませんか」のコピー。それを見た瞬間「これしかない!」と思いました。

ちょうどその頃、アクセサリーの製作を開始していて、アクセサリーを作るなら洋服も作りたいなと思っていたんです。でも、販売はしたことはあっても作り方が分からない。そんな矢先にYOUR BRAND PROJECTを知って、この先の自分の道が開ける気がしました。「大好きなお洋服を作りたい!」その一心で迷わずその場ですぐ応募したことを、今でも昨日のことのようにハッキリ覚えています。

YOUR BRAND PROJECT (ユアブランドプロジェクト)
https://zozo.jp/yourbrandproject/
「個人」がブランド立ち上げる際に必要な、商品企画・生産・販売・物流・カスタマーサポートなどの工程・資金をZOZOが全面バックアップするDtoC事業。2021年7月現在30を超えるブランドを展開中。

合格を知っていかがでした?

− Aya氏コメント:1次選考の結果がメールで届くのですが、開くまでに6時間くらいかかりました (笑) 今でも忘れません、怖くて見ることができなかったんです。

合格したいという気持ちは嘘じゃなかったのですが、私よりもっとフォロワーが多い人が合格するんじゃないかと勝手に思っていました。当時、私のフォロワーは1.2万人ほどで、他の応募者と比べるときっと多くもないだろうし、落ちるかも、という不安があったんです。

選考中は常にドキドキしていました。一番びっくりしたのは、私の憧れの藤本真美さんがZOZOの社員として面接官をしていたことです。WEARでずっと見ていた方が目の前に現れて、モチベーションも更に上がりましたね。

そして、合格の連絡を受けた後もずっと張り詰めていました。まさか自分が選ばれるとは思っていなくて、SNS上で合格を伝えるときもフォロワーさんが良く思わないのでは?と反応を気にしましたが、皆とても喜んでくれて、予想以上に祝福してくれたことを覚えています。

「YOUR BRAND PROJECT」プロジェクトリーダーの藤本真美氏

悩みから生まれるpernaのコンセプト

pernaについて教えてください。

− Aya氏コメント:プロジェクト応募時に作りたいブランドとしても書いた「高身長の人もマキシ丈を楽しめるブランド」です。身長が165cm、170cm以上あっても、足首が隠れるお洋服を作っています。

私自身、身長が165cmあって、昔からそういう服が中々ないなと思っていたんです。素敵なお洋服に出合っても、思っていた着丈で着られなくて購入を断念することがこれまでにもたくさんありました。

マキシ丈にこだわる理由は?

− Aya氏コメント:私がもともと脚や腕を出すのが苦手で、スカートから脚が出るのが嫌だったんです。そういった体型のコンプレックスを隠しながらも、女性らしいファッションを楽しめるお洋服ってなんだろうと考えて、たどり着いた先がマキシ丈なんです。

以前からSNSで「Ayaさんのそれどこで買ってるの?」と聞かれることも多く、同じ高身長さんがマキシ丈を求めていることも把握していたので、実際にブランドを立ち上げ、商品をリリースするようになって「こういう服を探していました!」と多くの方が喜んでくれることが本当に嬉しいです。

商品は自分の体型に合わせて「マルチサイズ」で購入が可能

pernaの洋服ができるまで

自分のブランドが立ち上がった感想を教えてください。

− Aya氏コメント:感動の一言に尽きます。一つのモノって、こんなにたくさんの打ち合わせがあって、たくさんの人の手を通って出来上がっていくんだと実感しました。

これまでの私は、一人の消費者として「可愛いから買う」だけで、そのモノの背景まで気にして洋服を購入することはありませんでした。作り手側に立った今、プロ意識や情熱、売っていけるかという視点などを目の当たりにして、とにかく全てを吸収したいと思って取り組んでいます。

また、モノづくりの裏側を知ることで、そこに関わる方々の熱量や人柄、魅力が商品に表れていることに気付かされました。こういった熱い人たちが携わっているからこそ、可愛くて素敵なお洋服が世の中に存在しているんだなと思うようになったんです。

私がこの経験を通して知ったことを、私もフォロワーの皆さんに知ってほしいと感じているので、これからもpernaのディレクターとして、商品だけでなく、モノづくりの裏側も含めて発信していきたいと思っています。

好きなことで社会に貢献していく

今後の目標は?

− Aya氏コメント:一つは、ブランドの認知度を上げることです。現在pernaは、私やSNSを介して知られることが多く、知らない人には届きづらいブランドであることが課題です。ゆくゆくは「あのマキシのブランドだよね」と、Ayaという人間を知らない人でもブランドを知っているという状態にしたいと思っています。

もう一つは別プロジェクトとして企画している、児童養護施設への洋服の寄付活動を進行させることです。昔から、大人になったら自分の育った施設へ恩返しがしたいと思っていました。pernaを立ち上げた今、自分の大好きなファッションで役に立てることが嬉しいです。

具体的には、在庫ロスなど通常であれば廃棄されてしまう洋服を10代の子どもたちに贈り、ファッションで希望を届けるお手伝いができるといいなと思っています。また、こうした自分の活動を施設に報告したり、講演の場を設けて話したりすることで、子どもたちにこの先の未来にはいろんな選択肢があることを知ってもらいたいです。

インタビューにお答えいただき、ありがとうございました。

Aya氏の好きに向き合うチカラ

「好き」という気持ち以上に人を突き動かす原動力はあるのだろうか。今回取材したAya氏からは、純粋にファッションが好きだという熱い想いがひしひしと伝わってきた。本プロジェクトでの合格理由にもその想いは大きく影響したはずだ。

SNSを行うほとんどのユーザーは、Aya氏のように好きを共有したい、好きで繋がりたい人なのだろう。ビジネスの世界では、エンゲージメントやその先のコンバージョンのための運用がされている傾向にあるため、ユーザーからの共感が得られにくくなっているのが現状だ。多くのエンドユーザーが純粋な気持ちでSNSと関わっている中で、企業もSNSとの付き合い方を今一度見直すべきではないか。

Aya氏は、ファッション好きを周知していたことでプロジェクトの知らせを得ることができ、好きだからこそ市場のニーズを把握でき、その想いで合格を引き寄せ、この先の未来を創ろうとしている。

好きなことを好きだと言えること、好きでい続けること、そして、その好きを自分の周りにまで広げていけること――この「好きに向き合うチカラ」は一つの大きな才能だということが今回の取材を通して分かった。

才能ある人々にチャンスを与えるSNS。そのチャンスを掴むのに欠かせない要素の一つが想いなのであれば、YOUR BRAND PROJECTのような想いを汲み取る施策はユーザーと企業、双方にとって良いプロジェクトといえるだろう。

ブランド紹介

perna (ペルナ)

高身長の方もマキシ丈が叶うワンピースを展開するブランド。デザインテーマは「パールアクセサリーが似合う服」。初めて袖を通した日のその先も、vintageとしてさらに受け継がれていくような幅広い層に長く愛される洋服を目指す。

公式ホームページはこちら
https://zozo.jp/yourbrandproject/perna/

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