Contents

取材班注目のMONTAGE.26th商品

2021年9月30日をもって緊急事態宣言が全都道府県から解除され、「EXHIBITION 2021AW」で紹介した合同展示会は順調に開催されている。2021年10月13日、MMD TIMES 取材班はMONTAGE (モンタージュ) が開催される有明の会場に向かった。

MONTAGE 26th
開催期間:2021年10月13日(水)~10月15日(金)
会場:TOC有明EAST・WEST 4F
https://montage-express.jp/
※MONTAGE.26thの会期は既に終了しています

26回目の開催となるMONTAGEでは前回に引き続き「NEO STYLE (ネオスタイル) 」というテーマのもとに出展するブランドを募り、昨今のニューノーマルを受けた新たなライフスタイルの提案を行っている。

今回は数ある出展社の中から初出展のメーカー・ブランドを中心に取材を行った。ここでは、取材する中で面白さや新鮮さを感じた商品をいくつか紹介する。

greenware / SAKUZAN

岐阜県土岐市にある美濃焼の工房SAKUZAN (サクザン) の新カテゴリー「greenware」。色とりどりの美しい器を生み出す同社が今回手掛けたアイテムはグリーン用の鉢やカバーだ。陶器ならではのあたたかな風合いが植物の緑を引き立てて、見た人に癒しを与える。

「Stone」は、名の通り石のような触感を表現

工房に在籍する職人が一つひとつ手作りする商品は一つとして同じものはなく、色やカタチの細部を手に取って吟味し、自分だけのお気に入りを見つけるその工程にも愛着が湧く。

以前であれば、手作りならではの“個体差”がクレームになるケースもあったようだが、近年は「その個体差が良い」というエンドユーザーからの声が多く寄せられるようだ。一方、その個体差の伝え方がオンライン販売での課題になっているというのだが、その言葉とは裏腹にホームページやSNS上の表現は圧巻の美しさ。今後とも注目していきたい。

CORDUROY LAPTOP SLEEVE / THE ORGANIC COMPANY

株式会社マークスインターナショナルが展開するTHE ORGANIC COMPANY (オーガニック カンパニー) の「コーデュロイシリーズ」。デンマーク生まれの同ブランドは、全てのアイテムでオーガニックコットンを使用し、そのアイテムの全てが世界基準GOTS (Global Organic Textile Standard) の認定を受けている。

GOTS (ゴッツ) とは

 オーガニックの原料に有害物質や残留物が含まれていない事を保証し、国際的な労働者の権利を尊重するという「環境」と「社会的責任」に焦点を当てたオーガニック繊維に関するテキスタイル加工の世界基準。
ポーチやペンケースなどサイズ展開も様々

注目したいのはその素材の質の高さだけではない。オーガニックな素材であることに加え、デザイン性、機能性を兼ね備えている点が魅力だ。環境に優しいものはオシャレじゃない、という考えが“古い”ということを教えてくれている。

エコフィルターダンク&浸潰式ドリッパースイッチ / ハリオ商事

「ドリップでお茶を淹れる」という新たなライフスタイルの提案をするのは株式会社ハリオ商事。既存商品である「浸漬式ドリッパー スイッチ」にこの「エコフィルターダンク」を組み合わせ、茶葉とお湯を入れ好みの濃さまで蒸らして抽出する仕組み。

スイッチを押すとドリッパー内のお茶がサーバーに落ちる仕組み

急須やティーバッグを使用する“従来のお茶淹れ”の常識を覆す新しいアイデアが面白い。サードウェーブコーヒーにより、日本の家庭でもコーヒーを淹れる暮らしは今や珍しくない。コーヒー好きの間では焙煎から自宅で行う人もいるくらいだ。

そのコーヒーブームに目を付け、自社製品を利用した新しい波を持って来られないかと開発された本商品。世のコーヒー好きが好みのコーヒー豆を追究するのと同じように、緑茶やほうじ茶、ハーブティーなどのリーフティーブームが来るきっかけとなるか、期待したい。

ガーランド / OLD-FASHIONED STORE

人気著者の作品がプリントされた「マンガチ」をはじめ、ユニークかつバリエーション豊かなハンカチを展開するオールドファッション株式会社が、今回のMONTAGEのために製作したというのはガーランド。

以前から商品化していたモノをアウトドアでも使用できるよう素材を強化し、ニューリリースした。おうち時間を彩る装飾としてだけでなく、家の外に持ち出しても居場所を賑やかにしてくれるアイテムだ。

今回のMONTAGEでは、様々な企業が昨今のアウトドアブームに注目し、自社の得意分野を活かした関連商品をリリースする傾向が見られた。これについてはまた別の機会に紹介していく。

ミッドルトン・ウールブランケット / UF

MONTAGEが展開するブース「BIO ROOM (ビオルーム) 」からは、高知県の寝具ブランドUF (うふ) が展開するリサイクルウールのブランケットを紹介する。

BIO ROOM (ビオルーム) とは

 MONTAGEに設けられる小規模出展ブース。仏語でオーガニック (有機) を意味する「BIO」に、英語の「ROOM」を組み合わせた造語。グリーン・オーガニック・エコロジー・フェアトレード・エシカルなどに配慮した概念のもとで展開される。

本商品はリサイクルウールを名乗る通り、ウール製品を作る際に発生する端材を集めて作られている。ウール製品は羊の確保や飼育など、原料の調達から生産に費用を要するため、こうした再利用の方が安価に抑えられるという点が他原料との大きな違いだという。

実際に触ってみると、ウールならではの優しい肌触りが心地良く、リサイクル素材という特徴も含めて心も身体も温まる商品となっている。肌寒くなるこれからの時期のブランケット需要におすすめしたい1枚だ。

“確信”を持った未来への動き

今回取材班が会場に向かったのは開催初日。当日は、あいにくの雨天にもかかわらず賑わいを見せており、来場者の期待を肌で感じることができた。

MONTAGE.26th全体としては、前回に引き続き「おうち時間」や「アウトドア」をキーワードに商品の展開が多くある印象だ。約2年にわたり続いているコロナショックによる変化を、これまで“様子見”していたメーカー・ブランドが、今回は“確信”を持って何らかの行動を起こしているように感じる。

また、サステナビリティが謳われる昨今、「BIO ROOM」に限らず多くのブランドが、グリーン・オーガニック・エコロジー・フェアトレード・エシカルとの共存を意識した商品を展開しており、回を重ねるごとに、世の中のニーズが着実に“サステナブル”な未来へと動いていることを感じられた。

今回紹介した初出展ブランド含め、今後も各社が提案する新たなライフスタイル、それを彩るアイテムに期待したい。

掲載企業紹介

有限会社作山窯

岐阜県土岐市・駄知に工房を構える窯元。美濃焼の伝統を育んだ風土に根ざしながらも、現代の感覚を取り入れたうつわを生み出している。

取り扱いアイテム:食器、鉢、花器など

公式ホームページはこちら
http://www.sakuzan.co.jp


株式会社マークスインターナショナル

「⽇常をより豊かに」というVISIONに基づき、世の中の誰かに素敵だな、と感じてもらえるようなプロダクトを紹介している。

取り扱いアイテム:ファニチュア、キッチン&テーブルウェア、インテリアアクセサリーなど

公式ホームページはこちら
https://www.marcs.co.jp


株式会社ハリオ商事

「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」三方良しの精神を経営戦略の基盤とし、安心安全の素材を使った美しく価値ある商品を作り、関わる全ての人々に楽と感動を与えられる企業を目指す。

取り扱いアイテム:コーヒー器具、ホワイトサンド、ペット用品など

公式ホームページはこちら
https://www.hariocorp.co.jp


オールドファッション株式会社

ハンカチや靴下など、生活の中で最も近くにある、手にしたり肌に触れるアイテムを取り扱う。ほとんどの製品が日本の職人の手によるオリジナル製品。

取り扱いアイテム:ハンカチ、靴下、トランクスなど

公式ホームページはこちら
https://old-fashioned.jp


株式会社山富士

1984年、寝具卸業として開業。以来、快適に寝ることを追究し、商品を開発。布団をはじめとした寝具はもちろん、眠りに入る空間全体をコーティネートすることにこだわり、睡眠まわりをトータル提案することで質の良い眠りを提供する。

取り扱いアイテム:寝具、カーテン、日用品、ベビーアイテムなど

公式ホームページはこちら
https://www.ufuf.net

Recommend