Contents

2021年AWの展示会に向けて

EXHIBITION 2021SS」で紹介をしたように、緊急事態宣言の発令によって、今年の春に開催予定だったリアルの展示会が中止や延期を余儀なくされたことはまだ記憶に新しい。

コロナショックの勢いは衰えることなく、2度目の秋を迎えようとしている。長く続く今の状況は、アパレルを中心にライフスタイル業界でも未だ暗い影を落としてはいるものの、その一方で手探りの対応を続ける時期は過ぎ、来る秋冬の展示会は感染対策を適切に講じた上で開催されるもようだ。

まだまだ油断はできず、主催者・出展社・来場者のそれぞれに感染対策や配慮が求められる中ではあるが、開催予定の展示会について、情報を得たいバイヤーは多いのではないだろうか。また、春夏に引き続きオンライン展示会やオンラインショールームの開催も多く予定されているので、会場へ足を運ぶ事が難しいバイヤーも、トレンドを掴むことはできそうだ。

今回は、秋に開催される展示会をピックアップし、開催意義や注目すべきポイントを紹介していく。 (2021年09月07日掲載時点での公開情報)

「モノ」と「人」が出会える新たな空間「MaG.」

MaG. vol.18
開催期間:2021年9月7日(火)~9月9日(木)
会場:SPIRAL HALL
https://mag-preview.com/

MaG.+
開催期間:2021年9月1日(水)~2022年2月28日(月)
https://mag-preview.com/cat-news/mag-plus/

〔MaG. (マグ) 〕は、ファッション・インテリア・雑貨等のライフスタイルに特化した、「こだわりのアイテム、その価値をバイヤーにしっかりと伝えたい」というコンセプトの下に運営されている展示会だ。

出展ブース数の拡大を目的とはせず、来場者の求める事を優先しながら、開催ごとにこだわりや想いを持ったブランドのみに絞りながら選定を行っている。

また、会場の各ブースではオンラインサービスであるMaG.+ (マグプラス) との連携をしており、同会場内の各ブースにQRコードを設置し、非接触型のコミュニケーションの提供も行っている。

「今」を繋げる国際的なファッションイベント「PROJECT TOKYO」

PROJECT TOKYO
開催期間:2021年9月8日(水)~9月9日(木)
会場:渋谷ヒカリエ 9F
https://www.project-tokyo.com/

〔PROJECT TOKYO (プロジェクトトウキョウ) 〕は開催こそ2日間と他の展示会と比べ短いが、約150からなる出展ブランドは様々なカテゴリによって構成され、セレクトショップにとっては充実した内容となっている。

クリエイティビティとビジネスチャンスの両方を兼ね揃え、影響力のある国内外からのバイヤーと、イノベーションを発信するブランドの双方のニーズに応える展示会だ。

ファッションの「今」を知りたいのなら、国内外の大手リテーラーや地方の有力店の来場が見込まれるPROJECT TOKYOに赴いてみてほしい。ただし、来場には事前登録が必要なため注意が必要となる。

国内のオーガニックライフスタイルビジネスの推進を目指す「オーガニックライフスタイルEXPO」

第6回オーガニックライフスタイルEXPO
開催期間:2021年9月16日(木)~9月18日(土)
会場:東京都立産業貿易センター
https://ofj.or.jp/ole/

オーガニックライフスタイルBUSINESS Online EXPO
開催期間:2021年9月1日(水)~ / 2021年9月16日(水)~ ※公開期間:6ヶ月間
https://ofj.or.jp/ole/online.html

今回で6回目の開催となる〔オーガニックライフスタイルEXPO〕は、「国内のオーガニックを基本としたライフスタイルビジネスの健全な発展と更なる啓蒙普及」を目的としている。

「磨:リアルオーガニック・ナチュラルコスメゾーン」「纏:サステナブルエシカル ファッションコーナー」「守:キッチンガーデン・種の交換会」「食:新規就農者応援ゾーン」「育:アニマルウェルフェアゾーン」「暮:THE MARKET (ザ マーケット) 」「纏:Editoria green (エディトリアル グリーン) 」という7つのテーマ毎に、来場者が見て、学んで、購入もできる企画テーマ展示も開催される。企画テーマ展示はオンラインEXPOでも視聴をすることが可能で、その場に行けずとも商談の機会を得ることができるようだ。

日本最大のパーソナルギフトと生活雑貨の国際見本市「東京インターナショナル・ギフト・ショー

第92回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2021
開催期間:2021年10月13日(水)~10月15日(金)
会場:東京ビッグサイト西・南展示棟
https://www.giftshow.co.jp/tigs/

Gift Net®
ビジネスガイド社主催見本市『出展社商品情報ポータルサイト』
https://www.giftnet.jp/

日本最大のパーソナルギフトと生活雑貨の国際見本市〔東京インターナショナル・ギフト・ショー〕。前回以上に徹底した感染対策の下で行われる、第92回のテーマは「自然との共生 花と緑のガーデニングライフの魅惑」だ。

コロナ禍で生活環境が激変し、行動が制限されることで何かとストレスのたまりやすい日々が続いている中、おうち時間では心のゆとりや居心地の良さが必要不可欠となる。花や緑によって癒しやリラクセーションが体感できることを踏まえ、会場では既存の各フェアに加え、昨年3月から消費者の購買意識が高まっている、園芸・ガーデニングにスポットを当てた特別テーマ展示イベントが開催される。

また、防災、防犯、防疫の“3防対策商品”や、“おうち時間の充実”といった、コロナ禍における特別展示イベントにも注目したい。

同時開催展の第10回LIFE×DESIGNでは、「新しいゆとりある暮らし方・働き方のためのリノベーションデザイン」をテーマに掲げ、特別テーマ展示イベントの「ホーム×オフィス」は、働く場所と住む場所の新しいカタチを提案する。

今年1月にオープンした流通業者のためのBtoBポータルサイト「Gift Net®」は、出展社の商品をはじめ、動画、SNSへのリンクなど幅広く発信している。来場者、出展社が共に会期前から会期後まで継続して商談成果を高めることができるだろう。ぜひ利用してみてほしい。

創造された独特の世界観から生まれる「MONTAGE」

MONTAGE 26th
開催期間:2021年10月13日(水)~10月15日(金)
会場:TOC有明EAST・WEST 4F
https://montage-express.jp/

セレクトショップを対象に開催される〔MONTAGE (モンタージュ) 〕は、トレンドを意識したコンセプトを設定し、会場全体に統一感を持たせた空間演出に力を入れている展示会だ。展示会の成功だけでなく、「ライフスタイル業界全体を盛り上げる」ことも目的としている主催者の想いは、前回の「合同展示会:MONTAGE.25th」からも伺うことができる。

インテリア、グリーン、アウトドアのカテゴリが中心の構成で、展示品の魅力を最大限に活かせるインスタレーションは、ただ単に商品を並べているだけでなく、売場のシーンを作る際の参考にもなり、来場するバイヤーにとって「自店に置くならこう陳列しよう」というイメージがしやすくなっている。

さらにライフスタイル業界関係者以外にも、他業界の来場者は年々増加の傾向にあり、カテゴリーの垣根を越えたMONTAGEだからこそできる、まったく新しい視点からの提案は、出展社、来場者の双方にとって有益となることが期待できる。

セッションのような感覚で市場に新しい価値観を提供する「EXTRA PREVIEW 」

EXTRA PREVIEW #23
開催期間:2021年10月13日(水)~10月15日(金)
会場:NEW PIER HALL
https://www.extrapreview.com/preview/ 

〔EXTRA PREVIEW (エクストラ プレビュー) 〕は、企業の枠を超えて志を同じくする11のメーカー、ブランドによる合同展示会として2010年9月にスタートした。

大規模見本市では実現できない質の高い展示会を目指し、試行錯誤を繰り返しながら少しずつ規模を拡大してきた同展示会は、いまやおおよそ100ものブランドの出展がある。

独自性・創造性に溢れたものづくり、志を大切にし、作り手同士が切磋琢磨していく中で世の中に新しいうねりを巻き起こしていくこと、そして作り手と売り手が対等な立場で手を取り合うことのできる同展示会では、市場に新しい価値観を提供する企業を見つけることができるのではないだろうか。

日本最大級のクリエイティブの祭典 「rooms」

rooms43
開催期間:2021年10月21日(木)~10月23日(土)
会場:新宿住友ビル三角広場
https://www.roomsroom.com/

rooms ONLINE SHOWROOM
開催期間:2021年9月15日(水)~11月30日(火)
https://www.roomsroom.com/showroom

2000年、クリエイションを中心にしたコミュニティや経済圏の醸成を目的に、〔クリエイティブの祭典 rooms (ルームス) 〕はスタート。これまでにあらゆるジャンルからのべ1万組以上のクリエイターが参加し、通算 50 万人の来場者を動員してきた。

常に社会への貢献を考えている roomsでは未来のマーケットを予測し、会期毎に展示エリアの見直しを行っている。今回は人々の幸せな暮らしや豊かな社会の実現をサポートする為に、「ウェルネス」や「子ども」、「地方創生」をテーマにした4つのエリア「Dear Me,」「SMALL SCALE」「Roots」「FUTURE FRIENDS」が新設される。

また、今回注目したいのは、新たに立ち上がったプロジェクト「EMERGING (エマージング) 」。公募の中からクリエイターを発掘し、展示会出展の機会創出をすることでビジネス支援へと繋げていくインキュベーションプロジェクトだ。同サイトにて4月から開始したオーディションでは、多くの応募者の中から厳正なる審査の下に3名が選出された。世界を目指すクリエイターに出会うことのできる貴重な場となるだろう。

時代の変化と共に歩むライフスタイル業界

2020年1月に初めて国内での感染者が確認されてから、早くも2年が経過しようとしている。コロナショックは今もなお人々の生活に影響を及ぼしてはいるものの、人々が適応し、変化しつつあるのも事実であると言える。ライフスタイル業界の商材においてもそれは同様だ。おうち時間が増えたことによるインテリア家具や雑貨の需要が高まったことは言わずもがなであろうが、これまでは使用シーンが限られていたマスクや換気アイテムといった季節商材が、今や誰もが日常的に使用する生活必需品になっていることからも分かるだろう。

エンドユーザーの店頭への来店をあまり多く見込めない今、販売機会をリアルショップ以外にも作ることは必要だ。しかし販売機会を増やす前にまず、取り扱う商材の見直しをしておきたい。今、エンドユーザーに提供すべきものが何か、常に新しい情報を得る為にも展示会への参加は必須となるだろう。

今回、防災やウェルネス、ボタニカルといったコロナ禍を背景としたコンセプトを掲げた展示会が散見されている。それらのブースはコロナ禍での生活に適応しつつある人々の生活をより豊かにする為、どのように働きかけることができるのか。変化の真っただ中にいる今、世の中の動きに後れを取るわけにはいかない。展示会というフィルターを通して、ブランドとショップが双方の立場でライフスタイル業界の今を感じとり、顧客が求めていた商品の開発や売場へと繋がるように活かしてほしい。

Recommend