2019.10.01.tue

ベビー・キッズラインの売場展開例と商品情報

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セレクトショップでのベビー・キッズラインの役割

ベビー・キッズラインがファッションブランドやセレクトショップで欠かせない商材に位置付けられつつある。「ペット用品を展開する利点」のページでも少し触れたが、「自分らしい暮らし方」を楽しむ購買客(親)が家族(子)のもの、あるいは友人家族への贈り物をお気に入りのセレクトショップで見繕いたいと考えるのは当然のことである。

ベビー・キッズ商材を取り扱うことは、既存客の購入単価、リピート率、ギフト購入を増やす役割と、子育て世代の新規顧客を獲得する役割を担ってくれるだろう。

では、セレクトショップは具体的にどのような商材をどのように展開すべきか、いくつかの商材から考察した。

展開例:1「大人のインテリア空間に溶け込むスマートなベビー用品」

家族で使えてインテリアに馴染む“ 生活に寄り添う ”ベビー用品を提案する BRID BABY(ブリッドベビー)の商品は、セレクトショップで展開する他商材と調和するだろう。

育児グッズにおいては可愛い・カラフル・ポップといった、どこかスマートさやスタイリッシュさとは遠いアイテムが多く、「ベビー用だから」「育児中だから」という理由で今までの自分のスタイルを諦める人も少なくない。

そんな顧客に対して、インテリアに馴染むシンプルでユニセックスなデザインのベビー用品は魅力的に映るはずだ。

昨今では男性の育児休暇取得について多くの議論が交わされ、男性の育児休暇を義務付ける会社や男性の育児参加を重んじる風土がある企業が増えている。

さらに、近年のアンケート調査では「積極的に育児に関わりたい」と考える男性が8割を超えるという結果も出ているほど、男性が育児をすることが当たり前の世の中になりつつある。

こうした現状から考えるに、従来の育児グッズに加え、よりシンプルでユニセックスなデザインが、今後さらに求められていくのではないだろうか。

インテリアとも馴染みやすい色使いのアイテムたち

展開例:2「親子で楽しむ趣味用品」

キャンプ、スポーツ、家庭菜園・ガーデニング、釣り、ゲーム、料理など、親子でできる趣味を持つ家庭では、趣味道具やファッションを親子で揃えて楽しんでいることが多い。このことに着目し、デザイン性も機能性も追求した“ 付加価値 ”のあるベビー・キッズ商材を導入するのは一つの手だ。

unsm(ウンズム)の手がける機能性とファッション性を兼ね備えた“大事にしたくなる軍手”gunte gloves(グンテグローブス)は、S/M/Lの3サイズ展開で小学校低学年から成人男性まで使うことができる。

大正7年から続く軍手工場で編み立てられるこの商品は、編み目の密度が高く、生地にコシと粘りが出るので型崩れせず手にしなやかにフィットする。キャンプ、アウトドア、ハイキング、ガーデニングを親子で楽しむのに使用できる。

S/M/Lの3サイズ展開で、Sサイズはキッズサイズとして使用できる

clef(クレ)の帽子もキッズサイズを展開している。 商品の特徴は、Cool & Pop という考えで異素材の組み合わせや落ち着いたカラーリングと派手な色の組み合わせにこだわったリバーシブル仕様。

機能面でも吸水速乾性素材を採用したり、スタイルを楽しめるようにツバ部分にワイヤーを入れるなど、毎日かぶってもストレスを感じない使用感を心がけている。 キャンプ、釣り、スポーツなどを楽しむ顧客に訴求できるだろう。

展開例:3「SNSで話題を集めるコラボ商品」

AXCIS.INCが「子どもと過ごす、とっておきの部屋。 お母さんが子どものために選ぶ、かわいいけれど甘くなりすぎないモノ。」をテーマに展開するキッズライン「 tete a tete 」から発売された、杉本さなえさんとのコラボレーション商品はメーカーの予想を超える反響を得た。

主に墨汁の墨と朱色の2色のみを使い絵を描く人気のイラストレーターの杉本さなえさんデザインの琺瑯食器は、作家発信のSNSで2500以上の“ いいね ”を獲得し、メーカーに直接問い合わせがくるほどエンドユーザーにダイレクトに商品情報が伝達したのだ。

SNSの有効性を再認識させられると同時に、デザインや機能性にプラスして拡散力のあるデザイナー・イラストレーター・作家とのコラボレーションアイテムという括りで商材を集めることで、新規顧客獲得に繋がるのではないだろうか。

ベビー・キッズラインに期待すること

今回紹介した商品以外にも、親子で使えるボディケア用品や、体に優しい食品、マザーバッグ、玩具など、子育て世代に向けて提案できる商材は非常に多い。

売り場でベビー・キッズ商材のギフト提案を行えば、顧客の家族に対してのみならず顧客の周りへも訴求できる。

出産祝いの金額の相場は、父母や兄弟・親族関係だと10,000~30,000円、会社の上司や親友だと5,000~10,000円、ママ友・友人は3,000~5,000円と言われている。

ブライダルギフトや入学・卒業ギフト等のシーズンギフトとは違い、出産祝いは通年提案できるため、一定の売り上げを期待できるのではないだろうか。ベビー・キッズ商材の展開には多くの利点があると感じる。

掲載ブランド紹介

BRID® BABY(ブリッドベビー)

赤ちゃんは、家族みんなで育てるという考えから、ママもパパも使えて家族のインテリアにも馴染むプロダクトを開発。 どちらの目線からも素敵と思える、どちらにとっても使いやすい、「BRID BABY」は ママとパパ どちらの暮らしも向上させるプロダクトブランドです。

取り扱いアイテム: 授乳クッション、 オムツ替えシート&ポーチ 、 お昼寝マット などベビーアイテム

公式ホームページはこちら
http://www.bridbaby.brid.tokyo/


unsm(ウンズム)

 「union, nature, shine, meet,」 自然と触れ合うファッション。山と森のすべての自然、そしてファッションが好き。輝きに出会うアイテム。 自然で心躍る人達のワークスタイルと日々のライフスタイルに寄り添うようなアイテムを提案するMade in Japanブランド。

取り扱いアイテム: 軍手、帽子、服飾雑貨など

公式ホームページはこちら
http://unsm.co.jp/


clef(クレ)

“シェイプ・コンフォート・マテリアル・カラー・ディティール”をコンセプトに、帽子の色・素材感や風合、特に被り心地と形に拘り、毎日被ってもストレスを感じない使用感、商品作りを心掛けるブランド。

公式ホームページはこちら
https://clefhats.com/


AXCIS,inc.

岡山市に本社を置く、雑貨・照明・パーツ・家具などインテリア商品のメーカー。「日々を一緒に過ごし楽しむ。そんな心地よい暮らしのものづくり。」をコンセプトに古いものの味わいをデザインの要素として取り入れた現代の生活に合うプロダクトを生み出す。

取り扱いアイテム: 家具、照明、インテリア雑貨、キッチン雑貨、服飾雑貨など

公式ホームページはこちら
http://axcis-inc.com/

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