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キャンプ・アウトドアの「再熱」から解く、セレクトショップで求められるアウトドア商材とは?
バブル期に一大ブームとなった「キャンプ」が、近年再ブームになっている。
日本オートキャンプ協会によると、2018年のキャンプ人口は840万人に達し、現在も増加傾向にあるという。これによりアウトドアビジネスも売り上げを伸ばしているわけだが、これはキャンプ用品専門店やキャンプ場だけに限ったことではない。
“ いまどき ”キャンパーの多くは、従来のキャンプスタイルに自分らしい楽しみ方をプラスし、その状況を「SNS」で発信、共有する。
ゆえに、キャンプ専門用品以外の「自分らしさを楽しめるギア」も売り上げを伸ばしているのだ。
では、セレクトショップでは増加が続くキャンプ・アウトドア人口にどのような商材でアプローチができるだろうか。
アウトドアでも家でも「映える」ギアの提案
efim (エフィム)が提案する“
インテリア業界が考えたアウトドア用品 ”は実に面白い。
MONTAGE.21のefimブースでは、インテリアショップ・アパレルショップでも目を引くデザイン性の高いキッチンツールを始め、カラーとバリエーションが豊富でD.I.Y 感覚で自分だけのオリジナルギアを作り出せる凡庸性の高いコードが展示されていた。
機能性を重視した切り口ではなく、インテリア業界ならではのデザイン性と遊び心が盛り込まれたアイテムである。
Platchampsのホーロー食器も、従来のアウトドアアイテムとは一味違う。
キャンプでよく使われるホーロー食器の大半は薄くペラッとした印象のものが多い中、家庭でもアウトドアでも使えるようにサイズ・配色・厚みにこだわり熟練の職人が一つ一つ造る純日本製の食器だ。
インテリアとして家の中でも使えるアウトドア用品は、キャンプ頻度の少ないビギナー及びベランピングやホームパーティを楽しむ層も購買欲をそそられるはずだ。
客層に合った商材選び、売り場づくりのポイント
ひとくくりにキャンプと言ってもグルキャン・女子キャンプ・ソロキャンなど多様なスタイルがある。女子キャンプは、女性だけで楽しむキャンプスタイルで、その可愛らしいアイテムやレシピ、ファッションがSNSで話題を集めている。
女性客が多い店舗では、女子キャンプアイテムで売り場を作ってみるのもいいだろう。ファミリー客が多い店舗では、親子で揃えられるアウトドアファッションやピクニックで使用できる商材でアプローチもできる。
行楽シーズン、野外フェスティバルシーズンに合わせて売り場を拡大するのも効果が見込めるだろう。
「キャンプを始めよう」と思ってセレクトショップへ出向く人はまずいないが、基本用品にプラスする「自分らしいギア」を求めているキャンパーにとって、セレクトショップは相性がいい。
なぜならば、キャンプ以外の生活の中でインテリアや雑貨・グリーン・ボディケア商品といった「自分らしいギア」を提供しているのはセレクトショップだからだ。
セレクトショップの強みは、家具やインテリア雑貨などと組み合わせてアウトドア用品を「暮らしの一つ」として提案できることだ。
暮らしの一つとして提案することで、キャンプをしない層にはアウトドアスタイルのインテリアコーディネートとして訴求でき、キャンパーには「自分らしさを楽しめるギア」として訴求できる。
年2回開催されるMONTAGEには多くのアウトドア・インテリアメーカーが出展している。今回の取材から、MONTAGEは来場者が出展者との会話やブースの展示方法を通じて、自店の売り場づくりのポイントを掴める絶好の場であると改めて感じた。
掲載ブランドの紹介
efim
ブランド名の由来は「人生をとにかく楽しむ」ことを意味する「enjoy fully in my life」の頭文字をとった和製英語。散歩・旅行・ショッピング・ガーデニングなど、外に出る時のきっかけをつくるようなアウトドアGOODSを取り揃えている。
主なアイテム:アウトドア用のキッチンツールやコードの他、ガーデニング用品、ファッションアイテムなど
公式ホームページはこちら
http://enjoyfully.wixsite.com/mysite
有限会社ロブクラシック
Platchamp
Platchamp(プラットチャンプ)は「自分らしい空間を大切な人達とシェアする。」がコンセプト。何気ない日常に愛着が湧くものを側においてるだけで特別な空間になる。インドア、アウトドアをボーダレスに楽しむために、カッコよく気取らない小物やツールをスタイリッシュに提案するブランド。
主なアイテム:ホーロー食器、セラミック製品、カトラリーなど。
公式ホームページはこちら
https://platchamp.com/